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『64 -ロクヨン-』 という映画を観ました。映画なのに前編と後編の2本あり合計4時間もある作品です。
原作となった小説が「週刊文春ミステリーベスト10」と「このミステリーがすごい!」で第1位になった作品なので興味を持ちました。
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この物語は三上(みかみ)という警察官が主人公の物語です。
昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件(通称ロクヨン)で、刑事である三上は捜査を担当します。 残念ながら犯人逮捕に至らず14年の歳月が経ちます。
14年経った平成14年に三上は刑事ではなく広報官という役職に異動させられています。
時効が1年後に迫ったロクヨン事件について、事件の被害者である雨宮(あまみや)を警察庁長官が慰問するため、その了承を得るために三上は広報官として雨宮を訪ねます。 三上と雨宮は10数年ぶりの再開です。
雨宮を訪ねたあとロクヨン事件の手口を真似た誘拐事件が起こります。三上は再びロクヨン事件の真相を究明したいと思うのですが、広報官という立場では直接事件の捜査に関わることはできません。
しかし警察がこの模倣犯を追う中でロクヨン事件の犯人が明らかになるという物語です。
誘拐事件の被害者となった親の心理と警察の体質に重点を置いた作品です。
犯人が明らかになるまでのミステリ要素よりも、警察内部のゴタゴタに注力した作品でした。 ミステリと言えばミステリですが私が期待するような謎解きの驚きや、登場人物への感情移入は無かったです。
前編でロクヨン事件の模倣犯が現れるまでの展開はのめり込んで、見応えたっぷりでした。 しかし後編の最後で登場人物の言動の背景について語られず幕を閉じたので、消化不良のかたちでもやもやした感じが残りました。
原作の小説について少し調べた限りでは、登場人物の出来事について背景が語られているようです。映画では視聴者に委ねて終わっています。
原作を読ませるための仕掛けなのか?原作のファン向けの映画なのか?と疑ってかかりたくなります。
“つまらない”や”腑に落ちない”といった悪い印象じゃなくて、”煮え切らない”という想いです。
この作品を他人に推薦するかと聞かれたら、どちらとも言えないですね。
犯人を解明するストーリーを1時間のドラマに、警察内部の応酬を1時間のドラマにしてふたつのストーリーを別々に描いたものであればおもしろそうです。
もやもやした感じで終わったのでやっぱり原作を読みたくなりました。 上下巻で800ページほどある文庫本(単行本1冊では647ページ)を読了するのは結構しんどそうです。
64-ロクヨン- (2016) | |
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満足度(最大星5つ) | |
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最終更新日: 2020年06月02日(火) / カテゴリー: 推理小説・映画